負債(借金)問題を解決するには?
前回「リスケ」についてお話しましたが、今回はその続きです。
「リスケ」は、資金不足の対処方法として想像以上の効果がありますが、気をつけなければいけないポイントがいくつかあります。
ひとつは、①正式に金融機関の「リスケ」の対象になると、追加融資を受けることができなくなることです。
ですので、まだ追加融資を受けることが可能である場合は、追加融資の申し入れをすることが得策かもしれません。
ただ、ここでいう「追加融資」は「真水」で金融機関から借入を受ける場合のことで、単なる既存借入の書き換えではありません。「真水」で借入を受けることができない、単なる借り換えであれば、「リスケ」をすればほぼ確実に資金繰りは楽になります。
つぎに、②「リスケ」は「時間を捻出」するに過ぎない点も忘れてはいけません。
「リスケ」は、支払を繰り延べるだけですから、借金(負債)自体は減りません。この点が、借金自体を減らす法的手段(民事再生等)との大きな違いです。
「リスケ」は例え100年間実行しても負債はなくならず返済が続きます。元金の返済を停止するに過ぎないので当たり前なのですが、実際に「リスケ」を実行すると資金繰りが楽になり、このことを忘れがちになります。
「リスケ」では、これにより「捻出された時間」の有効活用が大切になってきます。
なお、私が開設しておりますサイト 「弁護士による事業再生・再建」には負債問題の対処方法など、いろいろな情報をお知らせしていますので、ご参考にして頂けましたら幸甚です。
「ホモ・デウス 上・下」(ユヴァル・ノア・ハラリ著 柴田裕之訳 河出書房新社)
ベストセラーとなった前作「サピエンス全史」で人類の「過去」を俯瞰した著者が、本作では人類の「未来」を予想。「デウス」とは「神」という意味で、人類は「神」に近づきつつある、という著者の認識に頷けるところもありました。
ACCESS
- JR山手線
- 大塚駅徒歩5分
池袋駅徒歩12分
- 都電荒川線
- 向原駅前
東京都豊島区東池袋5-38-7クリオタワー大塚台1407