代表弁護士・税理士 宮内正広

経営者の相続~その2~

今回は、相続のポイントをお話したいと思います。

皆様は、「争族」という言葉をご存知でしょうか? 

これは、相続が発生(どなたかが死去)した後、相続人(多くは、お子さん)が相続財産を巡り争うことを表現する造語です。私はこの「争族」という言葉を最初に見たとき、上手い表現だなと感心したことを覚えています。

相続問題の解決が難しい原因は、争いごとが「親族間」で発生すること、そして、当事者の「全人生」が問題となってくる点です。

どんな争いごとも解決は難しいものですが、弁護士の経験から申し上げると、「親族間」の争いの方が、全くの「他人間」の争いよりも解決が難しいというのが正直なところです。

「親族間」の争いは、当事者の気持ちが入り込み合理的な解決が難しいことに加え、一度こじれると、当事者の「全人生」(生まれてから今現在まで)の積もりに積もった不満が一気に吹き出してきます。

他人間では、一度こじれても最終的に話合いで解決する場合も少なくないのですが、相続ではほぼ不可能になります。

ですので、「こじらせない」こと、これが最重要の勘所になります。

では、どうすれば良いのでしょうか? 

それは、被相続人(多くの場合は、親御さん)の「生前」の態度・準備にかかってくるのですが、具体的な方法は、来月にて。

なお、私が開設しておりますサイト 「弁護士による事業再生・再建」には負債問題の対処方法など、いろいろな情報をお知らせしていますので、ご参考にして頂けましたら幸甚です。

Book Review

「脳はなにげに不公平」 (著者:池谷裕二  朝日文庫)
先月に引き続き。車のレベルは社会的ステータスを反映するそうですが、高級車の運転手は大衆車の運転手に比べ交通法規を守らないとの実験結果があるそうです。そういえば、あおり運転も、大型車が軽自動車をあおるケースが多いとのこと。合点がいきました。

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